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競走馬飼料として多用されているゼラチン、コラーゲンとアミノ酸の補給を目的とした純品100%タイプゼラチンは、 予防医学の素材としても重要な物質です。
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□ 第5章 □

(第1話)蹄の仕組みと疾患・予防について=蹄のしくみを知ろう1=

(第2話)蹄の仕組みと疾患・予防について=蹄のしくみを知ろう2=

(第3話)蹄の仕組みと疾患・予防について=蹄のしくみを知ろう3=

(第2話)蹄の仕組みと疾患・予防について=蹄のしくみを知ろう2=

第 2 話では、生まれてから成長するまでの蹄形の変化、蹄の内部の仕組みとその機能、健康な蹄の形や標準的な蹄とは
どのようなものなの?あるいは馬によってはいろんな蹄の形がありますので、その主な形やその体に対する影響や原因等
について述べます。
ゲートが開いて全馬一斉にイザ!スタート(帯広バンエイ競馬場にて)

1.成長と蹄形の変化
 @ 生まれたばかりの幼駒の蹄(ヒヅメ)の形は丸くて小さいが、成長するにつれて前肢のヒヅメは、硬く大きめの
   馬蹄形になります。
 A その前肢の蹄・ヒズメは、前肢が本来の役目である出走時に加速度のついた体重を支えるのに都合が良いこと、
   そして進行方向やブレ−キの働きがし易いように円形になってくるのです。
 B 後肢のヒヅメは、重心を前方へ送りだす推進力を逃さないように地面によく食い込む必要性から、成長とともに
   ヒヅメの先が尖った卵円形に変わってくるのです。
 C 出生時のヒヅメの底・蹄底(テイテイ・オワンをひっくり返したような形で、成馬に蹄鉄を付ける側)は、非常に
   柔らかく、モチのように弾力性があり蹄餅(テイヘイ)と言われものをもっています。これは、子宮の中に居る時期の
   胎仔が胎膜を傷付けないようにするための配慮なのです。生れて後一週間もすると完全に普通のヒヅメの形に成り
   変わります。
 D ヒヅメは、人間の爪と同じように伸びて古い部分から完全に新しく変わってしまいますが、成馬の蹄の伸長期間
   は、ヒヅメの先端部(蹄尖部テイセンブ)で10〜12ヵ月間、側面(蹄側面)で6〜8ヵ月間、後部(蹄踵部)は
   3〜5ヵ月間、蹄底部で2〜3ヵ月間で新しいヒズメに生え変わります。従って、ヒズメは部位によって伸長率が
   違っている
のです。
 E 成馬のヒヅメの1ヵ月の成長平均約1pですが、ヒトでは1ヵ月0.1〜0.4o伸びるとされ、ウマのほぼ10分の1
   の成長率になります。
左図:馬にとって大切な蹄の手入れ風景
   (この作業を護蹄管理・ゴテイカンリと言います;水洗いしてから蹄油・テイユの塗布を行います)。
右図:馬がジャンプした際の四肢と胴と首のバランスと角度、そして蹄の角度に注目してみてください。
   ヒズメを保護しながら安全に着地できるように飛んでいるのが解りますネ。
図:正常な馬の蹄および指・趾末端への血管造影像・アンギオグラム;
左側:正面像。右側:側面像。蹄内には見事な血管網が整然と分布されていますが、四肢の末端であることから蹄に負重が
負荷されなかった場合
(後述する蹄機・テイキの作用が順調でなかった場合)は、血液循環の不具合が生じ、血液の流れが滞る
(とどこうる)ことが理解されましょう。最悪の場合は蹄葉炎になってしまうのです。蹄の機能を正常に作用させるためには、
常に運動をして蹄内の古い血液が貯まってしまわないように負重で血液を循環させなければならないのです。

2.蹄の内部の仕組みと蹄機(テイキ)
 @ 蹄は、地面に着いた(着地・チャクチ)時、四肢全体にかかる重みが蹄匣(テイコウ・蹄壁・テイヘキ)の中に
   ある三日月形をした末節骨・マッセツコツ/第3指・趾骨/蹄骨・テイコツに伝わり、さらに蹄の後半の両側にある
   蹄軟骨(テイナンコツ)や弾力性のある線維のかたまりからできている跖枕(セキチン)といわれる部分が、
   着地時の身体の重みを受け止めて、蹄叉(テイサ)の尖端部分を支点に蹄の横幅の最も大きなところから後半分が
   外側に広がる仕組みになっています。
 A 例えば他の動物でこの跖枕に相当する部分としては、イヌやネコが音も無く獲物に近づくのに使う毛のない足の
   裏にあるパットあるいは肉球(ニクキュウ)と言われる部分を構成している組織構造に相当しています。
 B 馬の蹄は、地面から離れる(離地・リチ)と負重のために広がっていた部分が元の形に戻ります。馬では、
   このような蹄の自動的な開閉作用を蹄機(テイキ)と言います。この蹄機の作用は、蹄の全体を網の目のように走り
   栄養を与えている血管(前の写真を参考に見てください)、四肢の末端であるがために滞りがちな血液を心臓へ
   押し返す作用
をしているのです。
 C この蹄機がうまく作用しなかった場合の例として、馬が骨折のために痛さから逃れようとして患肢以外の蹄にだけ
   負重をかけたままの時には蹄葉炎(テイヨウエン)や立ち腫れなどを発症することになります。また我々人間が長時間
   お座りしていた時や立ちっ放しの際の足のシビレや立ち腫れ等の症状がこれに相当します。

左図:血管分布の末端である蹄真皮(ていしんぴ)の蹄底面の模式図と名称です;蹄匣(テイコウ・蹄壁・テイヘキ)を
   剥がした(生ズメを剥がした状態)時の図です。
右図:蹄甲を剥した時の蹄真皮の側面の模式図ならびに名称です;蹄軟骨(テイナンコツ)は高齢馬で化骨し蹄機に悪影響を
   及ぼすことが多くなります。ビッコをひくことがあり蹄軟骨蹄化骨症(テイナンコツカコツショウ)とも言い、
   加齢性変化です。(両図は競走馬臨床ハンドブック 1972 JRA 総研)

3.健康な蹄の形とはどのような状態を言うのだろうか?
 @ 蹄冠部(テイカンブ)の高さ→内外同じ高さであること。
 A 蹄冠→傷や脱毛がないこと。
 B 蹄壁(テイヘキ)→表面が滑らかでツヤがあること。
 C 蹄輪(テイリン)→木の年輪のように蹄冠に平行に走っていること。
 D 角細管(カクサイカン)→蹄冠から蹄負縁(テイフエン)に向って竹の串のように直線をなしていること。
 E 蹄底(テイテイ)→過度に陥凹し、赤色の斑点がないこと。
 F 蹄叉(テイサ)→角質が緻密で、弾力性があり、清潔で悪臭がないこと。
 G 白線(ハクセン)→明瞭であり、分裂や腐敗がないこと。
 H 蹄球(テイキュウ)→まるくフックラとふくれ、中央の浅い溝で左右の蹄球によって内外に分けられ、大きさは
   内外で同じであること。
 I 蹄全体・蹄甲(テイコウ)→蹄はよくしまり弾力性があり、全体が冷たく感じ、強く圧迫しても内部の知覚部に
   痛みがないこと。

4.標準的な蹄とは?:
 @ 前蹄は、後蹄より大きく、蹄尖壁の長さは蹄踵壁(テイショウヘキ)の約2.5 倍であること。蹄壁の傾斜は後蹄
   よりも緩やかで蹄尖の成長方向と蹄踵の成長方向は平行し、地面に対して約 50 度であること。
 A 蹄負面の形は、ほとんど円形で、蹄冠の高さ、蹄壁の傾斜や蹄球の高さや大きさは内外とも同じであること。
 B 蹄底の深さは、浅く、蹄叉中溝や蹄叉側溝は広くかつ浅いこと。
 C 後蹄は、前蹄より小さく、蹄尖壁の長さは蹄踵壁の約 2 倍であること。
 D 後蹄の傾斜は前蹄より急で、蹄尖と蹄踵の成長方向は平行で、地面に対して約 55 度であること。

図:標準蹄模式図;左側は前望、中央は後蹄の蹄底、右側は前蹄の蹄底図。(

図:左側上低蹄(ヒクズメ)の側面図、その下高蹄(タカズメ)の側面図、中央外向蹄(ガイコウテイ)の蹄底図、
  右側仮性内向蹄(カセイナイコウテイ)の蹄底模式図です。

5.その他の蹄形のいろいろ:
ここに記載したいろいろな蹄形は、肢勢に応じて起こる種々合併した蹄の形状・呼び名を示しましたが、蹄形は各種の
原因により異常を兼ねることが多いので、日常遭遇する蹄はしっかりと観察して日常管理や対応を考えることが
肝要ですネ。

 @ 高蹄(タカヅメ):後踏肢勢(あとぶみしせい)や起繋(タチツナギ)の馬に伴うもので、繋(ツナギ)は短く
   蹄角度が大きいのが特徴です→この馬は繋皹(けいくん)、蹄叉腐爛(テイサフラン)、や蹄踵狭窄
   (テイショウキョウサク)になりやすい。
 A 低蹄(ヒクヅメ):前踏肢勢(マエブミシセイ)や臥繋(ネツナギ)に伴うもので、繋が長く、蹄角度が
   小さい馬。→この馬は体重が蹄の後半に多くかかるために屈腱炎になりやすい。
 B 仮性内向蹄(カセイナイコウテイ):外向蹄に類するが、蹄壁の傾斜や負面の弧形の差が著しく、この馬の蹄は
   内蹄踵(ないていしょう)の挙踵や狭窄(キョシュやキョウサク)したものに多いです。また、仮性内向肢勢に
   伴う蹄で競走馬の蹄に多くみられます。
 C 傾蹄(ケイテイ):
  病態:一側の傾斜が急で、他側は緩やかになっているものを言います。
  症状:蹄壁の長さは急な傾斜をしている側が短いです。
  原因:跣蹄(センテイと言い装鉄を装着していない蹄)の時における削蹄(サクテイ)の不良または過失、内外不等
     な削蹄、一側の蹄支・蹄支角(テイシ・テイシカク)部の多削、などによって起こります。
 D 山羊蹄(ヤギヅメ):
  病態:蹄踵壁が比較的長く、蹄壁の傾斜は各部において急で、蹄叉は比較的太く角質は緻密です。一見して負縁狭窄
     (フエンキョウサク)の観があります。
  症状:先天性は蹄輪が蹄冠に平行するが、後天性のものは蹄輪不正になります。
  原因:後踏肢勢、起繋、熊脚(クマアシ)を有する馬、あるいは飛節内腫、屈腱炎など蹄尖を先着して運動する馬に
    起こります。跣蹄時の削蹄の過失でも起こります。蹄踵負面の削切不足、不必要の鉄臍蹄鉄(鉄尾を高くした
    蹄鉄)の長期装着なども原因として挙げられます。

左図:山羊蹄。右図:傾蹄(左側)と弯蹄(右側)模式図。(左右模式図は装蹄学 1967 JRA)

 E 弯蹄(ワンテイ):
 病態;一側の蹄壁は凸弯し、一側は凹隆したものを言います。
 症状:幼駒や跣蹄馬に多く、装鉄した蹄には少ない傾向にあります。前蹄は外側、後蹄は内側が凹弯したものが多く
    みられます。凸隆部の蹄壁は負縁の弧形が小さく、蹄叉側溝(テイサソッコウ)や蹄底が狭く、一見内・外狭蹄
    の観があります。蹄支角は内方に湾曲し、凹弯部は負縁裂、白線裂、蹄壁欠損を発し易いです。
 原因:外向、広踏、狭踏などの肢勢で体重負担が内外いずれかに偏るものに発症し易いです。人的原因には削蹄不良や
    過失、運動不足。削蹄失宜(ソウテイシツギ)です。

スタート直後の力比べ:どの馬が先にヘバルのだろうか?あるいは障害を登り切るのか?興味がわきますネ。





新刊書の紹介
兼子樹廣先生が心を込めて書き上げた【馬の予防医学書】が1月に発刊されました。
是非購読されて、『強くて健康な馬づくり』に役立て下さい!!

 なお、以下に申し込み方法と本の内容を掲載してありますので、ご参考にして下さい。



新書の紹介
わが国で最初に出版された日本人による【馬の予防医学に関する教科書】
馬の予防医学書=やさしい馬学講座=
発行者:自費出版(482頁) 価格:15,000円(送料・税別)
著者:兼子樹廣
監修者:山口大学佐々木直樹教授、全国公営競馬獣医師協会
物江貞雄名誉会長、日本学生馬術連盟山内英樹会長
アニマルベジティションカレッジ江里口裕子校長

本書の特徴
●総カラー刷りの貴重で豊富な写真や図表がふんだんに盛り込まれ、
 誰にでも分かり易く丁寧に解説している予防医学書です。
●馬専攻の専門学校生、乗馬・騎乗関係者、生産育成の牧場関係者、
 調教師や厩務員の競馬場関係者、馬獣医師専攻学生、馬専門獣医師等が
 馬の体の仕組みや疾患の予防を知り【健康で活躍する馬づくりを期待する者】
 を対象に分かり易く、見て読み易く、をモットーに書き下ろした教科書です。
●基礎となる馬医学を無理なく網羅されているため学び直しに最適で、しかも
 馬の身体の仕組みや疾病の全体像、加えて広範囲におよぶ馬学を体系的に把握・理解することが出来、概念から
 導き出せる【馬に関する仕組みと思考力】が身につき予防医学を実行することが出来ます。是非この教科書をお手元に
 置いて【丈夫な馬づくり】【国際的に通用する馬と人間づくり】にご活用下さい。

本書の内容・構成
第T章には、総論的に健康で優秀な馬づくりのために相馬学的な基本的事項を多くの図解をもとに網羅しました。
第U章には、各論的に馬体の仕組みと疾患・予防を知るために前編として運動器官を、後編には消化器、呼吸器、循環器、泌尿器、内分泌、感覚器、伝染病や感染病の日常の飼養管理を記述しました。
 なお、別冊として要約集を用意しています。

購入希望者:(申し込みは著者か監修者にお願い致します)
お名前; お電話; ご住所; 
申し込み先: 兼子 樹廣     〒216−0014  川崎市宮前区菅生ケ丘18−4
TEL&FAX:044−975−4499    E-mail;kaneko@r00.itscom.net
振込先(郵便振替払込取扱票):00290−2−76143
注)Tel・Fax やメールで申し込みが完了し、本が到着後、振り込みをお願い致します。


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